自分のほうが間違っていることは薄々気づいていても、意地になってしまってなかなか謝りづらい時ってありますよね・・
中には、誰がどう見ても悪いのはその人だとわかりきっているような状況になっても、「自分は間違っていない!」と思い込んでいるせいか、絶対に謝らない猛者もいたりします・・
今回は、そんな人間の心理について掘り下げていきたいと思います。
目次
なぜ多くの人は、自分が正しい、自分は間違っていないと思い込んでしまうのか
自分と違った価値観を持っている人に対して、僕たちは違和感や怒りを感じることが多いものです。
例えば、お金を稼ぐことに興味がある人は、お金に興味を示さない人に対して嘘っぽさを感じるものですし、ファッションが好きな人なら、あまりも服装に無頓着な人を軽蔑してしまったりします。
このような反発心が生まれる背景には、大抵の場合、「自分のほうが正しくて、相手が間違っているという偏った思い込み(バイアス)」があります。
では、なぜ自分のほうが正しいと思ってしまうのでしょう。
おそらくその理由はシンプルで、「自分が間違っていることを認めたくない」という心理が働いているからだと思います。
そしてその心理をさらに掘り下げてみると、「間違いや失敗は悪いこと」という固定観念が隠れていたりします。
つまり、「間違ってはいけない、失敗は悪いこと」という思い込みが、「自分はいつも正しくあるべき」という堅苦しい心理を生んでいることが多いと思うのです。
謝ることができない頑固な人の心に潜む「臆病さ」
おそらく、あなたの周囲にも、自分の正当性を過剰にアピールして、絶対に過ちを認めない頑固な人たちがいると思います。
そういう人たちの「主張が強い面」だけを切り取って見てみると、一見、気が強い人たちのように映るかもしれませんが、実際はそんなことないんですね。
実はそうい人たちの多くは、失敗することや間違うことを過剰に恐れている、「とても臆病な人たち」である可能性が高いと思うのです。
彼ら、彼女らが自分の非を認めず謝らないのは、自分が失敗したことを認めるのが怖いからでしょうし。
自分と違う価値観を持った人たちを過剰に否定するのも、自分の価値観が間違っていることを認めるのが怖いからではないかと。
攻撃的な人はどんどん生きづらくなる
こういう心理は誰もが持っているものなので、自分と違う価値観に対してイラッときたり、否定したい気持ちになること自体は普通のことです。
ただ、自分と違う価値観に対する批判があまりに過剰だと、だいぶ攻撃的な感じになってしまうので、人間関係で苦労することは間違いないでしょうし、どんどん苦しくなってしまうはずです・・
自分は攻撃的なほうだと思う人は、自分の中に、「自分が間違っていることを認めたくない」という心理があることを自覚し、その心理の裏には「間違いや失敗は悪いこと」という固定観念が隠れていないかどうかを一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。
「別に間違ってもいいんだ。失敗したって大丈夫」と思えるようになってくると、比較的、素直に謝れるようになったり、自分と価値観が違う人に対しての怒りやイライラも減ってくると思いますよ。
失敗してもいい、間違えてもいい
世の中を見渡してみると、本当に失敗を恐れている人って多いな・・と思います。
おそらく、その理由の一つは、「できるだけ失敗しないようにすることが得だった」時代があったからだと思います。
そこまで活躍しなくても、年功序列でどんどん給料が上がった夢みたいな時代はたしかにありましたし、そういう時代に「なるべく失敗しないようにする戦略」を取る人が多いのは当然ですからね。
そして、そういう価値観の親を持った子どもは、やはり失敗や間違いを恐れるようになるはずなので、そういう人が多いのも当然なのかもしれません。
しかし、そういう戦略に意味があった時代は既に終わってしまいました・・
これからの世の中は、かなり努力してチャレンジし続けなければ、一昔前の「普通の幸せさえもつかめない厳しい時代」になっています・・
そんな時代に、チャレンジすることを避け、できるだけ失敗しないように生きていく戦略を選ぶことにどんなメリットがあるのか?
心当たりがある人は、改めて考えてみる必要があるのではないでしょうか。
それに、失敗しちゃいけない、間違っちゃいけないという固定観念に縛られながら生きる人生は、かなり苦しいのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか。
どう生きるかは人それぞれなので、それが悪いことだとは思わないのですが、もしもっと楽しくおだやかに生きていきたいと思うようなら、考え方をシフトしてみるのも一つの手段かと思います。
失敗しないスキルを高めるより、素直に謝れる心を育てることのほうが重要
最後にひとこと言わせてください。
「失敗したっていいし、間違ったって別にいいじゃないですか。」
後で、それを補うだけのパフォーマンスを発揮すれば、大抵のことは取り返せるはずですからね。
それに、失敗しないスキルを高めるよりも、自分のミスを認めて、素直に謝れる心を育てたほうが、長期的にみれば未来が明るくなるのではないでしょうか。
なぜなら、素直に謝れたり、素直にありがとうと言える人の周りには人が集まりやすいからです。
結局人は、一人では生きられないわけですし、人間関係の中で多くの喜びを実感するものですからね。
失敗を恐れ、できるだけ失敗しないように生きることは自由ですが、本当に恐れたほうがいいのは「そういう生き方の先にある未来」かもしれませんよ・・
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