「考えること」と「悩むこと」どちらもなんとなく似た言葉ですが、どう違うのでしょうか。
この記事では、二つの言葉の違いについて掘り下げていきたいと思います。
考えることと悩むことの定義
いつも、不安や悩みを抱えていたり、考え過ぎてしまうという人は少なくありません。
物事を考えることは、決して悪いことではないのですが、考えることと悩むことは全く違います。
これは、僕の個人的な定義なのですが、何かの問題を解決しようとしたり、「もっと人生を楽しむためにはどうすればいいのか?」など、なんらかのゴールや目的に向かって、建設的に物事を見極めていくことが「考える」ということで、なんの目的もゴールないようなネガティブな思考の働きを、「悩み」と定義しています。
例えば、
・老後のお金が心配・・でも何の行動も起こさない(悩んでいる状態)
・老後のお金をコツコツ貯めていくために投資の勉強をしよう。本で勉強するのと、YouTubeで勉強するのはどっちのほうがいいだろう?(考えてる状態)
こんなイメージです。
ただ老後のお金の心配をしているだけでは、ストレス以外に生み出せるものはありませんが、「老後のために貯蓄する」という目的を設定すれば、そのためにどうするかを考えることができ、次の行動を起こすことができます。
つまり、目的やゴールを達成しようとする思考=考えるということ。
目的やゴールがない思考=悩むこと。
という感じになります。
自分は考えているのか?悩んでいるのか?
とはいえ僕は、「みんな目的やゴールを持つべきだ!」という感じのマッチョでストイックな考え方を支持するつもりもないので(みんな好きに生きればいいと思っているので)悩むことを否定する気は一切ありません。
むしろ、若い人たちや、若い時にしっかり悩むことをしてこなかった人にとっては、時には「真面目に悩む」必要があるのではないかとも思っています。
(中途半端に悩む人よりも、徹底的に真面目に悩んだ人のほうが、その辛さを原動力にして、結果的に面白い活動ができているような印象があります。ちなみに僕も10代20代はよく悩みました・・)
ただ・・どちらにせよ
自分がしていることが、目的に向かって考えている状態なのか?
はたまた、目的なく悩んでいる状態なのか?
ということについては、自覚しておいた方が良いのではないかと思うのです。
なぜなら、そのほうが人生をコントロールしやすくなる可能性が高いからです。
自分の人生を、ある程度コントロールできる人は、往々にして自分の考えや行動に自覚的です。
言い換えれば、「この考えや行動が、自分の未来に何をもたらすのか?」という想像力の精度が高いともいえるかもしれません。
では、人生をうまくコントロールできていない人はというと・・
大抵の場合、今まで自分が何を考え、どう行動してきたかについて、ほとんど無自覚なことが多いのです。
厳しい言い方ですが、自分の行動に無自覚だからこそ、他人や社会制度、時代のせいしてしまったりする・・
(関連記事→依存的な人、自信が無い人の多くが、自分の行動に責任を持てない(持たない)理由)
ですから、人生のコントロール力を高めるためにも、自分の頭の中で起こっていることが「目的に向かっている考え」なのか「目的がない悩み」なのかについて自覚的でいる方が良いのではないかと思うのです。
悩みから、考えることに切り替えていく
僕はしょっちゅう考え事をしていますが、たまには悩むこともあります。
そして、しばらくそういう状態が続くと、ハッと我に帰り、自分が悩んでいることに気付きます。
そのことに気付いた後は、「ちょっとムダな時間を使っちゃったな・・」と悔やみ、その悩みの原因を、具体的にどう解決すればいいのかを「考え始めます」。
とはいえ僕は、決して悩んではいけないなどとは思っていません。
人間関係で揉めたり、仕事がうまくいかなかったり、将来が不安になったり、本当に辛い時には、誰でも悩むものですからね。
しかし、やっぱりいつかは悩みの種と正面から向き合い、戦わなくてはいけない時がきます。
そして、その戦いの始まりが「考える」ことなのだと思います。
つまり、その悩みをどう解決すればよいかを具体的に考え始めるのです。
「考える」という技術は、人間に与えられた最強の武器です。
たまには悩むことも必要かもしれませんが、あまりにも悩むことに疲れた時は、是非とも「考えるという武器」を使ってみてください。
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