先日、美容室を経営されているクライアントさんと髪型の話をしました。
その方の話では、最近のお客さんは、自分がキレイになりたいとか、カッコよくなりたいというよりも、「流行の髪型にしたい」と希望する方が多いとのことでした。
「美しさ」や「カッコよさ」を求めている人に対しては、プロから見て「この人の顔立ちや髪質であれば、こういう風にすればより良くなるはず」というアドバイスがしやすいらしいのですが、流行の髪型に寄せていくとなると、お客さんの顔立ちや髪質によっては似合わない可能性もあるので、やりづらいことがあるそうです。
たしかに、街を歩いていると、似たような髪型の人が沢山いますよね。
流行か自分らしさ、どちらを大切にするのか
これは髪型だけではなく、ファッション全般にも言えることですが、「自分に合うかどうかよりも、流行を追いかけてしまうというのは本末転倒」な気がします。
というのも、流行を求める心理の裏側には、程度の差はあれ、他の人よりも「カッコよくなりたい!」とか「かわいくなりたい!」とか、そういう優越願望があるのでしょうから、その目的からすれば良い目立ち方をしたほうが得だと思うのです。
(優越願望は誰もが持っているものですし、向上心とも関係が深いものですから、過剰でない限り決して悪いものではないと思います)
実際、流行の髪型やファッションを選んだとしても、それが似合っていなければ悪い意味で目立つことになってしまい、そもそもの「カッコよく(かわいく)思われたい」という目的を達成しづらくなってしまいますからね。
それが分かっている人は、流行よりも「自分に合うこと」を選ぶのではないでしょうか。(もしくは、自分に合うものの中から、流行に近いものを選ぶ感じでしょうか)
自分合うか、合わないかという視点で物事を選ぶことの大切さ
できるだけ「自分に合わないことはしない」という意識を持つことって結構大切な気がします。
どんなにカッコよくても、二十代のベンツやロレックス、葉巻などが「背伸び」に見えてしまいがちなように、自分が身に着けるものや、自分の取る行動には、それがしっくりくる(似合う)年齢や見た目、人格があるはずですからね。
逆に言えば、歳をとったり、人格的に成長することで、これまで似合わなかったものが似合うようになったり、しっくりくることもある。(そういう意味では、一般的に言われているほど、歳をとることは悪いことではないのかもしれませんね)
話が脱線しましたが、要するに、髪型やファッションの選び方も、どんな言葉づかいをして、どんな行動をするのかについても、それが「今の自分に合うかどうか?」という視点を持つことって結構大切だと思うのですね。
「自分に合うかどうか」という視点で物事を選ぶことが習慣化されてくると、自然と「自分に合わないこと」もだんだんわかってくるものですし、
仕事を選ぶ時もお付き合いする相手や結婚する相手を選ぶ時も、自分に合わない物事の傾向をつかんでいれば、失敗したり後悔する可能性も減るはずですからね。
多くの人はなぜ流行が好きなのか
贅沢なことに、現代は選択肢が多すぎてしまうことが悩みの種になっている時代なので、多くの人が「何を選択していいのか分からなくなっている」ように見えます。
自分の頭で考えることができて、自分の価値観がはっきりしている人であれば、無数の選択肢の中から自分に合うものを見つけ出すことができるでしょう。
しかし、自分の頭で考えるということができる人はそう多くありませんから(関連記事→自分の頭で考えることが難しい理由)消去法的に、多くの人が認めている無難な価値観である「流行」を選ぶ人が多いのだと思います。
流行と自分らしさをほどよいバランスに
流行に乗っかっておけば、少なくとも失敗したり、恥をかくリスクは少ないでしょうからね。
たしかに、いろんなメリットを獲得できる有効な戦略だと思うのですが、どんな物事にもデメリットがあるもので、その一つが、あまりにも流行(多くの人が認めている価値観)を基準にしすぎてしまうと、「自分に合うものや、自分に合わないものがわからなくなってしまう」ということなのです。
流行を追うことは決して悪いことではありませんが、それだけを基準にするのではなく、そもそもそれが、「今の自分にピッタリ合っているのか?」もしくは「合っていないのではないか?」という視点を導入することで、流行と自分らしさがほどよいバランスになるのではないかと思います。
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