たしか23~24歳くらいの時に、ふと現実って甘くないんだな・・
と気付いた瞬間がありました。
始めて現実の厳しさに直面した瞬間は、結構ゾッとしたのを覚えています。
目次
23歳くらいの時に直面した、お金に関するショッキングな現実
当時、修業中だった僕の給料は相当少ないものでした・・
その中から、年金や健康保険料を払って、趣味や勉強で使うお金や交際費を使うと、手元に残るお金は微々たるものになります。
親のすねをかじって、実家に住まわせてもらえていたので、お金が無くても全く不自由なく生活できていたんですが、ある日、ふと冷静に考えたんです。
「あれ、この給料じゃ、一人で生きていくことさえやっとだな・・」と。
それを知った途端、若くして結婚し、既に家庭を持っていた友人たちや、自分を育ててくれた両親が当たり前のようにしてきたことが「全然、当たり前ではなかった」ことに気付きました。
そして素直に、「みんなすごいな・・」と思いました。
理屈では「ある程度お金がないと理想的な生活を送ることは難しい」ということは理解してたつもりだったのですが、身をもって感じ始めたのは、この頃からだったと思います。
人間って「見たいものしか見ないし、見たくないものは見て見ないふりをしてしまう」ところがあるので、意識的に現実を直視しようと努めない限りは、なかなか現実的な判断ができないものなんですよね・・
そういう意味では、このくらいの頃から、だんだん現実を受け入れられる年齢になってきたということだったのかもしれません。
お金と自立、自由な生き方の関係
できるだけ親に頼らずに自立していこうとすれば、親から受けていた金銭的な援助を断ち、そのぶんを自分の力で補わなければいけなくなります。
つまり、自立するためには、お金を稼ぐ力がある程度必要なわけですね。
自立とは、文字どおり、誰かに寄りかかることなく、自分の力で立ち上がることです。
自立するのは大変なことですけど、そのぶん人生の自由度が上がり、選択肢が増えます。
(誰かに援助してもらっていると、その人の意見を無視できなくなり、どうしても不自由になります)
そのことが分かってきた時、「お金を稼ぐ力は自立するための力であり、自由になるための力でもある」ことに気付きました。
それは、お金を稼ぐということのイメージが変わった瞬間でした。
もしも、誰かにお金の大切さを伝えなくてはいけない機会があったとしたら、ある程度お金がないと自立できないこと。
そして、自立できないということは、選択肢が少なくなり人生が不自由になってしまう危険性があることを伝えると思います。
日本人は気質的に、お金を稼ぐことに関して、あまり良いイメージを持っていないところがありますけど、お金は選択肢を増やし、自由を獲得する手段だと考えれば、だいぶ印象も変わるのではないでしょうか。
20代の前半で、そのことに気付けたのは運が良かったと思います。
綺麗ごとは置いておいて、お金って大切なものですからね。
自分にとって、お金はどういう意味を持っているのかを考えておくと、生き方も変わってくるかもしれません。
一昔前の「普通の生活」を今実現しようとすると、結構努力しないと難しいらしい。
さきほど、23歳くらいの時に、お金の大切さに改めて気付いたという話を書きました。
そのことに気付いた途端、若くして結婚し、既に家庭を持っていた友人たちや、自分を育ててくれた両親の偉大さを感じたワケですが、他にも気付いたことがありました。
それは、「それまで普通だと思っていた生き方が、全然普通じゃなかった」ということです。
今思えば、子どもだったなと思いますが、当時の僕は、結婚して子どもを作ったり、マイホームを購入することは(値段にもよりますが)、誰もがそれなりに努力すれば叶う可能性が高い、一般的な生き方だと考えていました。
とはいえ、そういう生き方を軽く見ているわけではなくて、家族を持つことやマイホームを購入することを人生の目標とした場合。
それを大それた目標だと思う人は少ないはずです。
ある程度堅実に生きてきた人にとっては、決して夢のまた夢というレベルではなく、あくまでも現実的な目標の範疇にあるという意味で、一般的な生き方だと思っていたということです。
それに、ドラマや映画などでは、未だに結婚して家庭を持つことが「平凡な幸せの代表格」みたいに表現されることも少なくないじゃないですか。(結婚しない人も増えてきているので、どんどん変わってきてますけどね)
子どもの頃からそういう物語に洗脳されてきたせいで、家族やマイホームを持つこと=一般的な生き方だと、なんとなく思っていたわけです。
しかし、現実を直視してみると、今の時代は結婚することさえ普通のことではなくりつつあるようです。
なんと、2030年には男性の3人に1人が生涯独身になるというデータがあるくらいですから・・
当然、マイホームを購入することも難しくなっています。
23歳くらいの頃、ある日ふと、この現実に気付き、ゾッとしたわけですが、その頃の私の年収は、なんと200万円を切っていました・・
そりゃあゾッとしますよね・・
幸いなことに、独立したことで生活できるだけの収入を得ることができ、結婚することもできましたが、万が一、あのまま生きていたら、家庭を持つことはなかなか難しかったと思います。
勇気を持って現実と向き合うことの大切さ
最近改めて、現実を直視せず、雰囲気だけで世の中を解釈するのは危険だな・・と感じています。
「みんなもやっていることだし、自分にもできるだろう」と、なんとなく思い込んでいたけど、実際に取り組んでみたら全然できなかった・・なんてことはよくあります。
特に、自分の親や周囲の友人が当たり前のように取り組んでいることだったりすると、なおさら「自分にもできそう」と勘違いしやすいものです。
しかし、実際に一人暮らしをしてみたり、就職してみたり、結婚してみたり、子育てしてみたり、家のローンを組んでみたりすると、想像以上に大変で、最初はみんな苦労するんですよね・・
取り組んだことがない人からすれば、当事者たちは、当たり前のことのようにやっているように見えたりするんですが、実は結構努力してるわけです。
ですから、印象だけで、みんなやってるから自分も大丈夫でしょ!という思い込みを持つことは危険かもしれません。
今の時代は特に、そういう「なんとなく」の感覚を疑わずにいるとマズイと思います。
たまに、「私は平凡な幸せが欲しいだけで、お金持ちになりたいわけでも、有名になりたいわけじゃないのにうまくいかない・・」
なんてことを言う人がいますが、大抵の場合、そういう人が平凡だと思っている生活水準って、「結婚して子どもを作って、狭くてもいいからマイホームを持って・・」という一昔前に一般的とされていた生活だったりします。
たしかに、一昔前の世代では比較的、一般的な生活だったかもしれませんが、今それを実現しようと思えば、だいぶ努力しないと難しくなってきているように思います・・
現実を直視せず、なんとなく生きていると、そういう時代の空気感さえ読み間違えるものですから、やはりできるだけ現実を現実のままに見ることが大切だと思います。
僕のように、現実を知ってゾッとすることもあるかもしれませんが、勇気を持って現実と向き合ったほうが後悔が減るはずですからね。
実は普通に生きるのって、結構大変なんですよね。
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