ご存知のように、ストレスはあらゆる病気の原因となりうると考えられています。
どんなことでストレスを感じるかについては、個人差がありますが、代表的なものとして「人間関係」からくるストレスが挙げられるかと思います。
苦手だな~と思うような相手とは、できるだけ付き合わない。仕方なく付き合うなら、間に人を入れたり、極力回数を減らすなど、ある程度の距離感を取った方が無難です。
なんの防衛策も取らずに、長期間人間関係のストレスにさらされ続けていると、蓄積したストレスが感情や行動に悪影響を与えたり、なんらかの症状(病気)として現れるようなことも珍しくありません。
ここで、実際にあるクライアントさん(以下、Kさんとします)から聞いた話をご紹介したいと思います。
Kさんの頭痛
ある日、Kさんは、急に頭痛を感じたそうです。
当初は、半身浴でもすればすぐに治るだろうと、軽く考えていたようですが、時間が経ってもなかなか良くならず、結局その日は、薬を服用してなんとかごまかしたそうです。
そのまま治まれば大したことはありませんが、その後、この頭痛は一向に治まらず、数週間もKさんを苦しめることになります。
元々、ナチュラル思考で、あまり薬に頼るタイプではないKさんが、毎日薬を飲んでいたというのですから、かなり痛みがキツかったはずです。
「いつも身体をケアしているのになぜ!?」と、不安にもなったでしょう。
そんなKさんの症状が緩和したのは、意外な行動がキッカケでした。
Kさんの知り合いに、性格的に多少問題がある方がいたそうです。
Kさん自身、ちょっと苦手だと思っていたそうですが、妙に慕ってくるので、それなりに相手をしていました。
すると、相手は仲良くなれたと思ったのか、かなりプライベートなことまで聞かれたり、余計なアドバイスを受けたりと、Kさんは、少しずつ、相手との付き合いをストレスに感じてきました。
しかし、根が優しいKさんは、相手の行動に怒りを覚えても、「この人にだって、良いところがある」「そのうち変わるかもしれない」と考えるようにし、なんとか我慢してきたそうです。
もうお気づきかもしれませんが、頭痛がパッタリ治まったのは、この相手との関係に限界を感じ、ハッキリと付き合いを解消した後でした。
Kさんご本人は、頭痛と人間関係からくるストレスをひも付けて考えてはいなかったようですが、あまりにもタイミングがピッタリだったので、後日、想像以上に我慢していたんだなと気付いたそうです。
人間関係を整理する必要性
これまでも、人間関係が整理されることで、クライアントさんの症状が改善したという例は沢山見てきました。
例えば、
・苦手な同僚がいる部署からの移動。
・関係が冷え切っていた夫婦の離婚。
・干渉してくる両親と同居していた自宅から出る。
など。
そういった環境の変化を経て、嘘のように症状が良くなってしまったというケースは珍しくありません。
おそらく、人間関係のストレスは、それほど心と身体にダメージを与えるものなのでしょう。
仕事の人間関係では、嫌な相手ともある程度割り切って付き合わなければならないこともあるでしょうが、せめてプライベートな人間関係の中では、できるだけストレスの少ない付き合いをしたいものです。
苦手な人、嫌いな人はもちろんですが、明らかに嫌だとは思わなくとも、一緒に居てさほど楽しくもない、あまり得るものもない気がする・・というような相手に対しても、Kさんのように、思い切って関係を整理してしまうのも手かもしれません。
もしあなたが、現在なんらかの病気で悩まれているとすれば、思い切って人間関係を整理してみることをおすすめします。
いきなり関係をゼロにすることができないならば、会う回数や連絡する回数をだんだん減らしていくだけでも、かなりストレスが減るはずです。
そして、嫌いな人や苦手な人との関係が減っていくと、それにともなってストレスも減り、症状が緩和する可能性も高くなるはずですよ。
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